「このミステリーがすごい!」大賞を受賞したスリラー小説「怪物の木こり」が三池崇史監督によって映画化され昨年末に劇場公開されました。
また、今月からNetflixで配信が開始され、日本映画部門で1位と再び注目を集めています。
絵本に出てくる怪物の仮面を被った犯人が斧で相手の頭を割り、脳を奪い去るという連続猟奇殺人事件から始まる連続殺人鬼×サイコパスのサイコスリラー映画。
原作をリスペクトしながらもオリジナルの一面を多く混ぜながら制作された本作はその違いも大きな話題となりました。
今回はそんな本作の原作と映画の違いに焦点をあてて調査をしていきます。
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【怪物の木こり】原作と映画の登場人物の違い4点
「怪物の木こり」の映画と原作ではその登場人物の設定に複数の違いがありました。早速一つずつ見ていきましょう。
①戸城嵐子(菜々緒)の役どころ
原作では刑事として所轄刑事とコンビを組み脳泥棒を追う戸城嵐子は映画では警視庁のプロファイラーとなっています。
原作では戸城嵐子とは別にプロファイラーが存在していましたが、映画では刑事とプロファイラーの2つが合わさって1つのキャラクターになったと考えられます。
②荷見映美(吉岡里帆)のキャラ設定
二宮の婚約者である荷見映美は原作では薄々サイコパスである彼(二宮)の本性に気づいているかのような言動が見られましたが、映画では最後まで婚約者を信じる女性として描かれています。
③杉谷九郎(染谷翔太)と二宮の関係
二宮がサイコパスだという本性を唯一知っていて自身もサイコパスである杉谷と主人公二宮の関係も原作と映画では異なっています。
原作の2人は高校からの友人という関係ですが、映画では協力者という位置付けのみのようです。そのため2人が協力関係にあることに変わりないですが、原作の方が友人、映画の方はバディという言葉がそれぞれしっくりくるような微妙な関係性の違いがあるようです。
④二宮彰(亀梨和也)の罪の内容
人当たりの良い弁護士だがサイコパスという裏の顔をもつ本作の主人公二宮彰は、原作では描かれていなかった殺人を映画で犯していました。
しかしこの殺人が原作と違う映画オリジナルの結末を連れてくるきっかけとなっています。
【怪物の木こり】原作と映画のラストの違いとは
物語のラストにも原作と映画では違いがありました。
展開そのものは基本的に原作に沿っていますが、原作にはない二宮の犯した殺人をきっかけに終盤で原作とは大きく違う方向に転換していきます。
映画ではサイコパスの本性を持つ主人公の二宮彰が事件を経てどう変化したのかが分かるラストになっています。
そして「怪物の木こり」の原作のラストは何より物語がこの先どうなっていくのかは明言されず、読者に委ねる形がとられているのに対し、映画では1つの決着が示されています。
原作で読者に委ねられた物語のその先の可能性の1つが映画として形になったのかもしれません。
反対に映画では描かれなかった小説だからこそ描くことが可能だった部分ももちろんあります。
結末が大きく違うので原作と映画は両方観ることでより深く作品が楽しめそうですよね。
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怪物の木こりに関するSNSの評判
本作の映画化の評判はどうだったのでしょうか?
原作とは異なるラストを描いた映画化ですが、それにも関わらず原作ファンからもこの結末は楽しめる、この改変はすごいなどの評判が多数みられました。
結末については原作の方が好きな人と映画の方が好きな人が両方いるようでしたが、両者とも別の結末を否定する意見は特に見受けられなかったのが印象的でした。
また評価されたのは原作との違いだけではなく、原作に沿ったシーンについてもその再現性に好意的な声が集まっていました。
また主演の亀梨和也さんをはじめ、キャスト陣の好演も話題となり、色んな役のスピンオフを熱望する声もあがっています。
原作ファンからも好評!
「原作ファンも一見の価値あり」と評価されている通り、結末が違うにも関わらず、原作ファンから多数の好評を集めています。
映画オリジナルの設定やストーリーを散りばめながらも原作へのリスペクトがしっかり基盤としてある作品なのだと感じられます。
「映画→原作」でも面白い!
映画を観たあとに原作を読んだ方でも両方楽しめたことが伝わってきます。
他にも映画の感想と共に、原作も読みたい!という声を多く見かけました。観終わったあと、原作が読みたくなる作品のようですね。
どちらかというと映画を先に観てから原作を読む方がより楽しめるかもという声がいくつかありました。未見の方はぜひ参考にしてみてください!
映画館で観るべきだった作品!
Netflixで配信が開始され、早くも注目を集めている本作ですが、その配信をみてこれはぜひ映画館で観たかった!という声もありました。
これから益々配信で話題になり、同じように感じる人が出てきそうです。
まとめ
今回は「怪物の木こり」の原作と映画の違いについて調査しました。
原作と映画の登場人物の違い
戸城嵐子(菜々緒)の役どころ…原作では刑事だが、映画では警視庁のプロファイラー。
荷見映美(吉岡里帆)のキャラ設定…二宮の婚約者。
原作では薄々彼の本性に気づいてそうな言動があるが、
映画では最後まで善人だと信じていた。
杉谷九郎(染谷翔太)と二宮の関係…原作の2人は高校からの友人、映画では協力者。
関係性がみえる2人の会話のやり取りに違いがある。
二宮彰(亀梨和也)の罪の内容…原作と異なるラストのきっかけとなる
二宮による殺人が映画にだけある。
原作と映画のラストの違い
原作にはない二宮の犯した殺人をきっかけに、原作とは大きく違う方向に転換していく。
物語がこの先どうなっていくのかは明言されなかった原作に対し、映画では1つの決着が示されている。
小説の映画化において、その再現性とオリジナル部分の両方を高く評価される作品は珍しいのではないでしょうか。
原作とオリジナルのバランスの取り方が非常に上手くいった作品なのだと感じました。
原作と映画、どちらを先にみても結局は両方を楽しみたくなる作品のようです!
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